サイトオープンしました!

コンテナを開けたら虫…?トラブル事例と防止策

目次

輸入コンテナで「虫」が発見された!?

ウサギさん

博士、聞いてください……。私の会社が輸入したコンテナで、検査のときに虫が見つかっちゃったんです!

フクロウ博士

それはショッキングじゃな。どんな状況だったんじゃ?

ウサギさん

食品や雑貨をたくさん詰めたコンテナだったんです。日本の港に到着後、食品検査を受けるためにヤードでコンテナを開けたら、中から虫がたくさん飛び出してきて……

フクロウ博士

その場合、コンテナの奥にも虫がいないか、デバンしないといけないじゃろう?

ウサギさん

そうなんです!でも虫が出たせいで、食品を扱う倉庫はどこも受け入れてくれなくて……

フクロウ博士

食品を扱う倉庫というのは、特に衛生管理に気を遣うものじゃ。保管中の貨物に虫がついたら大変だから、受け入れに慎重になるのも無理はないのう。その状態で受け入れ先を探すのは大変なことじゃ

ウサギさん

はい……。いろんな倉庫や業者さんに断られてしまいました……
最終的に、一部の商品は処分することになり、一部商品だけ輸入できたんですけど、イベントにも間に合いませんでした

フクロウ博士

商品を処分……つまり滅却じゃの。虫ひとつで、スケジュールもすべて狂ってしまったんじゃのう……。


もし虫が出たらどうしたらいい?

ウサギさん

もし輸入コンテナを開けたときに虫が出てきたら、どう対応すればいいんですか?私、すごく慌てちゃって…。

フクロウ博士

基本の対応は“広げない・逃がさない・すぐ連絡”の三つじゃ

コンテナから虫が出た時の初動対応

  • むやみに触らない・刺激しない
    ・虫を叩いたり払ったりすると、逃げて周囲に拡散してしまう。
    ・特に毒を持つ種類(アリ、ハチ)や、繁殖力の高い害虫は要注意。
  • 発生状況を確認する
    ・コンテナのどの場所に、どれくらい虫がいるのかを目視で把握。
    ・卵や幼虫がいないかも確認。
  • コンテナを閉める/密閉する
    ・扉を静かに閉め、外に逃げ出さないようにする。
    ・可能ならガムテープなどで隙間をふさいでおく。
  • 関係機関へ速やかに連絡
    ・港湾管理者、検疫所、地方自治体、環境省地方環境事務所など。
    ・「どんな虫が、どこで、どれくらい」という情報を伝える。
    ・必ず指示を仰ぎ、必要なら燻蒸業者へ依頼する。
ウサギさん

なるほど、“虫が出たらまずは封じ込めて、専門機関にバトンタッチ”なんですね

解決策は?どうしたら良かった?

ウサギさん

博士、虫の対応はわかったのですが、貨物は滅却しかなかったんでしょうか?

フクロウ博士

ケースバイケースじゃが、今回のように、輸入国でコンテナを開けた後に発覚となると、対応できる業者が見つからず、お手上げ状態になってしまうこともあるんじゃ…

ウサギさん

その段階だと、打てる手も少なくなっちゃうんですね

フクロウ博士

そういうことじゃ
だから、輸入国に到着してからではなく、輸出する前の段階から、あらゆることを事前に想定して準備しておくことが大切なんじゃ

今回のケースも、コンテナの海上輸送中に虫が混入することは考えづらいから、おそらく輸出国のどこかで、虫がコンテナに入りこんだはずじゃ

ウサギさん

はい。調べたところ、たぶん輸出国の倉庫で虫が入り込んだ可能性が高かったです。食品のいい匂いにつられて、虫が入り込んじゃったんだと思います

フクロウ博士

輸出国でどんなことに気を付ければよいのか、見ていくとしよう

輸出時に備えるべきポイント

  • 燻蒸済みの梱包材を使う
    ・ショーリング材やパレットは必ず燻蒸・熱処理済みのものを使用する。
    ・ IPPCマークがある資材を選ぶのが基本。
  • 信頼できる業者にバンニングを任せること
    ・荷物を積み込む作業は清潔な倉庫で行う。
    ・バンニング環境が悪いと、虫が紛れ込むリスクが高まる。
  • 特に食品は衛生管理を徹底すること
    ・食品は検査が厳格で、虫や汚染があれば販売不可に。
    ・出荷前の確認や倉庫での管理を含め、徹底的な衛生対策が必要
ウサギさん

なるほど……。輸入国で虫が見つかったら大混乱になるから、輸出の段階で防ぐことが大切なんですね。

フクロウ博士

燻蒸材を使用していなかったり、外来の虫を日本に広めてしまうようなことをすると、外来生物法違反などの違反事例として、国や検疫所からペナルティを与えられることもあるから、注意が必要じゃ

まとめ

・輸入国に到着してからだと、打てる手が限られる。輸出前に対策を行うことが大切。

フクロウ博士

自分の貨物を無事に輸入して損失を防ぐことはもちろん、これらは輸入国の環境と安全を守るためにも大切なことじゃ。輸出入を担う者は、必ず理解しておかねばならんぞ

記事管理No.: 025-01-250916

目次