
輸出梱包の重要性
ウサギさんクマさん、ちょっと聞きたいんですけど……
輸出するときは、港で梱包をすることがあるって聞きました。
輸出するときの梱包って、そんなに大事なんですか?



国内出荷と違って、輸出の場合は、海や空を何千キロも移動するから、衝撃・湿気・潮風などのリスクがより高いんだ。
輸出梱包はこういったリスクから貨物を守るために重要なんだよ。



段ボール箱に入れて送るだけじゃダメなんでしょうか?



そのままの荷姿、つまりハダカのままだったり、簡易梱包で輸出したりすることもあるけど、「梱包をするかしないか」「どんな梱包をするのか」は、貨物の種類や形状、航路や荷主の予算なんかを考えて総合的に判断するよ。
~梱包の判断の例~
・精密機械 → 木箱梱包した上で、水濡れに強いバリア梱包
・高級乗用車 → コンテナ1本に車1台をそのまま積んで、木材やベルトで車体をしっかり固定。
・金属スクラップ → ダメージが出ても気にしないので、ハダカのままコンテナに。
・皿などの食器 → 緩衝材を詰めたカートンに入れ、その上から木枠梱包
・小売り用のペットボトル飲料 → カートンをパレットの上に積んでパレット梱包
・鉄製のパイプ材 → 数本を束ねてバンド掛けし、コンテナに。
※貨物の詳細や状況により異なります。



なるほど!貨物や輸送方法に合わせて、最適な梱包を行うんですね
FCLとLCLで梱包はちがう?



輸出って、コンテナごと借りるFCLとか、他の荷物と一緒に送るLCLってありますよね?
梱包ってそれぞれ違うんですか?



FCLだからこの梱包、LCLだからこの梱包、と明確に決まっているわけではないよ。
でもそれぞれ注意点やポイントがあるんだ。
FCL(Full Container Load)では、1本のコンテナを一荷主が丸ごと使う。
そのため、貨物を梱包するだけでなく、コンテナ単位で貨物を安全に運ぶことを考えるよ。
ベルトやワイヤー掛けによる「ラッシング」や、角材をコンテナ床に根止めする「ショーリング」などで、コンテナ内で貨物が動かないようにすることがあるんだ。コンテナのドアを開けた時に貨物が崩れてこないように、ベニヤ板で仕切りを作ることなんかもあるよ。





一方、LCL(Less than Container Load)では、他の荷主の貨物と混載になる。
だから個々の貨物を守るための個別梱包がとても大事なんだ。
梱包が不十分だと、CFS倉庫で「受け入れ不可」になってしまうこともあるんだよ。



えっ、倉庫で受け取ってもらえないことがあるんですか!?



そうなんだ。極端な話、FCLならコンテナ1本を自分一人で使えるから、どんな梱包をしても自分の貨物がダメージを負うだけなんだけど、LCLは他のお客さんの貨物も合積みされるから、きちんとした梱包でないと、他の人の貨物のダメージにも繋がりかねないんだ。
みんなが安全に混載できるように、しっかりした梱包が求められるんだよ。
FCL(Full Container Load)では、1本のコンテナを一荷主が丸ごと使います。
ワイヤー掛けや根止め、ベニヤ板などでコンテナに貨物を動かないようにすることがあります。ラッシングやショーリングと呼ばれます。
LCL(Less than Container Load)では、他の荷主の貨物と混載になります。
個々の貨物を守るための個別梱包がとても大事です。梱包が不十分だと、CFS倉庫で「受け入れ不可」になってしまうこともあります。
※よくあるミスとして、BAG物(例:豆の入った布袋や、粉末が入ったプラ製の袋など)は多くのCFS倉庫で「受け入れ不可」となってしまうので、別途梱包が必要です。
木材梱包の注意点 ― ISPM No.15とは?



木箱とか木製のパレットを使うとき、何かルールがあるって聞いたことがあります。



よく知ってるね。実は木材の梱包材も、植物検疫の対象になるんだ。
海外から病害虫が侵入するのを防ぐために、多くの国では「ISPM No.15」という国際基準を採用している。
この基準では、木材を燻蒸処理(くんじょうしょり)または熱処理して、「この木材は消毒済みですよ」という承認マークを付けることが義務づけられている。
もし未処理の木材を使って輸出すると、海外の現地側で拒否されて返送されることもあるから注意が必要なんだ。



そんな大事な決まりがあるんですね!



特に、木製のパレットの場合は注意が必要だよ。
国内での輸送や保管に使われているパレットのまま、輸出するための港の倉庫へ搬入してしまうケースがよくあるんだ。
燻蒸処理済みのパレットならいいんだけど、未燻蒸のパレットだとそのまま輸出はできない。
パレットを輸出用のものに積み替えたり、パレットの廃材処分したり、余計な作業や費用が発生してしまうことがあるから気を付けてね。
木材の梱包材も、植物検疫の対象です。多くの国では「ISPM No.15」という国際基準を満たした輸出用梱包材を使用する必要があります。
特に木製パレットは見落としがちで、未燻蒸の国内用パレットをそのまま輸出に流用することはできないので注意しましょう。
港でよく使われる梱包の種類



さて、次は代表的な梱包の種類を見ていこう。港では主に次のような梱包が使われているよ。
木箱梱包(WOODEN CASE)


木材や板で全体を密閉した箱を作る。
強度・防水性が高く、精密機械や重量物に多く使われる。
すかし箱(木枠/CRATE)


表面が網目状で、板と板の間にすき間がある構造。
コストを抑えられるが、防水・防護機能はやや低い。
軽量物や通気性を重視する製品に適している。
スキッド梱包(SKID)


木製の腰下(スキッド)の上に貨物を載せて固定。
サイズに合わせて腰下を作るので、大型機械などに多い。コンテナ内での固定(根止め)もしやすい。
パレット梱包(PALLET)


カートンや小箱をパレットに積み、ストレッチフィルムで固定。フォークリフトでの作業効率が高く、CFS倉庫での荷役にも適している。
木製・プラスチック製どちらも使用される。
バリア梱包(BARRIER)


輸送中の湿気やサビを防ぐ。機械類に使われることが多い。
アルミラミネートなどのバリア材で包み、真空状態にして内部の水分を抜く。
木箱やスキッドとセットで使われることも多い。



へぇ〜、同じ梱包でもいろんな種類があるんですね!



ここに乗せたのは一例だから、他にもいろいろな梱包の仕方があるよ。貨物の大きさはまちまちだから、梱包屋さんはそれぞれの貨物を測定し、貨物サイズに合わせて木材を切って、木箱やクレートを組み立てるんだ。



まさに職人技ですね!
まとめ



今日のお話で、輸出梱包ってすごく奥が深いってわかりました!



その通り。輸出梱包は、貨物を安全に海外へ届けるためにとても重要なんだよ。
梱包の種類や固定方法を理解すれば、より安全で効率的な輸送ができるようになるよ。
- 輸出の場合は、国内出荷以上に梱包が重要。貨物の種類や形状、航路や予算によって、自分の貨物にとって最適な梱包方法を検討しましょう。
- FCLでは固定(根止め・ワイヤー掛け)も重要。
- LCLでは梱包が不十分だと荷受け拒否のリスクも。
- 木材梱包はISPM No.15に準拠すること。未燻蒸の国内用パレットをそのまま輸出に流用することはできないので注意しましょう。
- 木箱・すかし箱・スキッド・パレット・バリアなど多様な形がある
記事管理No.: 033-01-251215








