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保税とは?目的・種類・保税制度の仕組みをやさしく解説

ウサギさん

博士〜!物流の仕事をしていると「保税地域」とか「保税品」って言葉をよく聞くんですけど、正直よく分からなくて……。

フクロウ博士

「保税」は貿易や物流を支える、とても重要な制度なんじゃよ。

目次

保税とは何か?

フクロウ博士

保税は、英語では「Bonded」と表記される。
物流業界では、よく「ボンド」と呼ばれたりするの。

ウサギさん

そもそも「保税」って、関税を払わなくていいって意味なんですか?

フクロウ博士

それはちょっと違うのう。
保税とは、関税などの支払いを“一時的に留保する”仕組みのこと。
簡単に言うと、「関税などを払うのをいったん待ってもらう」ということじゃの。

ウサギさん

払わなくていいわけじゃないんですね。
でも、何のために「保税」なんて仕組みがあるんですか?

フクロウ博士

税関がきちんと管理・確認するためじゃ。
これによって、不正や密輸を防ぎつつ、スムーズな貿易ができるんじゃよ。

保税とは、

関税・消費税の支払いを“留保”できる制度

通常、海外から商品を輸入するときは、通関時に税金を支払います。
しかし保税制度があれば、税金の支払いを後回しにできます。

保税制度の概要

ウサギさん

「保税」が関わるのは、輸入の時だけってことですか?
関税が発生するのは輸入ですもんね?

フクロウ博士

確かに「関税を留保」と聞くと
輸入だけの制度だと思われがちじゃが、
輸出の場合も「保税」は密接に関わるぞ。

ウサギさん

えっ!

フクロウ博士

輸出の場合、輸出許可になった後の貨物は「内国貨物」から「外国貨物」になるじゃろ?

ウサギさん

あ、「内貨(内国貨物)と外貨(外国貨物)」は以前の記事に出てきましたね!


※外国貨物については、以下の「内貨と外貨」についての以前の記事もチェック。
内貨と外貨って何が違う?

フクロウ博士

うむ。その「内貨と外貨」じゃ。
外国貨物は日本国内に流通してはいけない貨物じゃから、好きな場所に勝手に置いたりすることができないのじゃ。
原則として、外国貨物は保税地域にしか置くことができないんじゃよ。

ウサギさん

保税地域?

フクロウ博士

「保税地域」とは、保税が認められたエリアのことじゃ。

「外国貨物」つまり輸出の許可を受けた貨物や、輸入の許可前の貨物が「保税地域」に集まっているイメージじゃ。

貨物は主にこの「保税地域」内で、内貨から外貨になったり、外貨から内貨になったりするぞ。

「外国貨物」は原則として保税地域にしか置けない。
つまり、輸出の許可を受けた貨物や、輸入の許可前の貨物は「保税地域」に集まっている。

貨物は主にこの「保税地域」内で、内貨⇔外貨に切り替わる。

ウサギさん

保税って、輸入にも輸出にも関わる大事な仕組みなんですね。

フクロウ博士

保税制度には、この「保税地域制度」のほかに、
保税運送制度(OLT)もあるぞ。

ウサギさん

保税運送?

フクロウ博士

「保税運送」は、保税状態(外国貨物)のまま行う運送のことじゃ。

保税地域制度
外国貨物を保管・管理する場所を定める制度
 
保税運送制度(OLT)
保税状態(外国貨物)のまま運べる仕組み

フクロウ博士

一つずつ、詳しく見ていこう。

保税地域制度

ウサギさん

保税地域って、港とか空港だけにあるんですか?

フクロウ博士

実は内陸にもあるんじゃ。
物流の効率化のため、港湾部だけでなく内陸にも設置されておる。

ウサギさん

へぇ~、内陸にもあるんですね!

フクロウ博士

うむ。保税地域にはいくつか種類もあって、次の5つに分かれておるぞ。

種類機能蔵置期間
1️⃣ 指定保税地域港や空港にある公共施設。短期間の保管が中心。
例)CY など
1か月
2️⃣ 保税蔵置場民間の倉庫が多く、長期保管が可能。梱包・開梱などの作業もしやすい。
例)CFS、倉庫、上屋 など
2年(延長可)
3️⃣ 保税工場外国貨物を原料に加工・製造できる。関税をかけずに輸出できる。
例)様々な製品の製造工場、造船所、製油所、製鉄所 など
2年(延長可)
4️⃣ 保税展示場展示会や博物館など、期間限定で使われる施設。
例)展示会、博覧会 など
税関長が必要と定める期間
5️⃣ 総合保税地域これらの機能をすべて備えた特別な地域。
例)中部国際空港 など
2年(延長可)

ウサギさん

保管するだけじゃなくて、外国貨物のまま加工や展示もできるんですね。

フクロウ博士

外国貨物の中には、日本を経由するけれど日本国内には流通させず、加工して再輸出したり、日本で展示した後、そのまま海外の展示会に回されたりする貨物もあるから、その都度税金を支払うのは不合理じゃ。
税金を支払うタイミングを遅らせることで、企業の負担も減るし、物流が止まらずに回るんじゃ。

ウサギさん

目的にあわせて、保税地域にもいろいろな種類があるんですね。

フクロウ博士

全国の保税地域の一覧は、以下の税関ページからも確認することができるぞ。

税関ページ 保税地域一覧表・承認工場一覧表
https://www.customs.go.jp/hozei/hozeiichiran.htm
(外部サイトに飛びます)

②保税運送制度(OLT)

フクロウ博士

保税運送制度とは、 外国貨物のまま、保税地域から別の保税地域へ運送できる制度のことじゃ。
よく「OLT」とも呼ばれるぞ。

ウサギさん

OLTって、そもそも何の略なんですか?

フクロウ博士

「Over Land Transportation」の略じゃの。

例えば、
・輸出入の許可前の貨物を検査場所まで運びたい
・輸出許可になったけど、やっぱり別の港から輸出したい
・港から内陸へ外国貨物のまま運びたい

こんなときによく使われる制度なんじゃよ。

ウサギさん

OLTって、誰でも勝手に使えるんですか?

フクロウ博士

保税運送を行うには、税関長の承認が必要じゃ。
実際の承認通知書は以下のようなイメージじゃ。

ウサギさん

運送目的・船名・数量……発送地や到着地なんかも税関に伝えないといけないんですね。

フクロウ博士

うむ。外国貨物は国内に流通してはいけない貨物じゃから、もしも貨物が行方不明になると大変じゃ。
事前にしっかり申請し、承認を受けてから運送するんじゃな。

まとめ

ウサギさん

保税があることおかげで、
国際物流がスムーズになるということが分かりました!

フクロウ博士

うむ。保税は貿易の円滑化のために必要な仕組みじゃ。
これを理解することで、ウサギさんも輸出入の手配がぐっとしやすくなるはずじゃ。

ウサギさん

ありがとうございます博士!
保税が内貨や外貨ともかかわっていると分かって、
物流の流れがつながりました!
これからの手配、ちょっと楽しみになってきました。

まとめ

記事管理No.: 037-01-260215

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