
商社で貿易事務として働くウサギさん。少しずつ経験を積み、難しい貨物も任されるように。
今回はなんと、「冷凍ドリアン」! 温度管理は?匂いは?これは、なかなか臭い気配が・・・。
今回は、フクロウ博士とクマさんに助けてもらいましょう!
突然のドリアン案件
ウサギさんだんだん仕事も慣れてきたけ、今度はさすがにわからないことばかりだなぁ…。。



浮かぬ顔をしておるなぁ。お困りごとかな?



博士!取引先から「冷凍ドリアンを輸入したい」って言われたんですよぉ。





ほう…ドリアンか。なかなか香り高い案件じゃのう。



もう、そんな冗談言ってる場合じゃないですよ。冷凍果実なんて。



そうじゃな。心配もいろいろあるのぉ。一つ一つ、ポイントに分けて紐解いていこう。
- 自主検査:食品の規格にあっているかどうか、基準を満たしているかどうかを確認。義務ではないが、輸入者が自らのリスク管理として行う。
- 命令検査:違反が多い品目などに対して、必ず受ける義務のある検査。特定の品目と国、場合によっては製造業者による品目が対象となり、事前に検査対象がわかっている。
- モニタリング検査:年間計画に基づく安全管理を目的としたランダム検査。費用は国が負担し、結果を待たず輸入ができるが、違反が発覚したら回収対象となる。



素晴らしい。では、今日はそれぞれの実態を見ていこう。
冷凍果実の輸入手続き: 食品衛生法対応



まず、食品だから、食品衛生法の対象ですよね。



その通り。前回学んだように、「食品等輸入届出書(いわゆる食品届)」を提出する必要がある。



シンプルにドリアンをカットして冷凍したものですが、それを
・原材料
・製造工程表
という形で説明するんですね。
※参考:「食品を輸入するときの手続きと必要書類の概要」





感心、感心。しっかり身に付いておるなぁ。
📦チェックポイント
・残留農薬
・添加物使用の有無
・漂白剤の使用
・微生物基準
などがある。



あ!― 食品輸入の注意点シリーズ ―「自主検査、命令検査、モニタリング検査って何?」で勉強しましたね!



よく覚えておるのぉ。国により農薬の使用基準が違うので、日本で基準が設定されていない農薬が使われておらぬか確認が必要じゃ。
過去、ベトナムやタイ産のドリアンから、プロシミドン、メタラキシル、メフェノキサムなどの農薬が検出され、命令検査対象となっておる。



うわぁ、現状必要な検査を検疫所や通関業者に確認しなくてはいけませんね。
果実の輸入手続き:温度管理



冷凍食品だから、当然冷凍輸送をしなくてはいけませんね。



うむ。冷凍果物は−18℃以下が基本。当然コストもかかるが、何より「管理」が重要じゃ。
📦温度管理の基本
・積み地温度
・輸送中温度
・到着時温度





そっかぁ、当たり前だけど、輸送中だけじゃなく、積む前、到着後まで、冷凍状態を維持しなくてはいけないですね。



その通り。その間、しっかりと記録を取っておいて、品質管理しなくてはならない。



万一の時、どこで品質が悪くなったのか、追跡するためには保管記録が重要ですね。
問題は倉庫だった!



よし!通関も温度管理もOK!あとは冷凍倉庫に入れれば完了ですね!



倉庫については、クマさんに聞いてみるとよい。



そうですね、電話してみます!・・・あ、クマさんですか?冷凍ドリアンを輸入することになったのですが、クマさんの倉庫で扱っていただけますか?



んん?冷凍ドリアン?それは、匂うなぁ。





もう、クマさんまで。冷凍真空パックなので、匂いはありませんよ。



ああ、適切に保存されている限り大丈夫だろう。でもなぁ、他の貨物への匂い移りもありうる。



そんなぁ。



ほかのお客様の荷物も預かっている限り、リスクを考える責任がある。
万一、梱包が崩れたら?パックに破損があったら?匂いがほかの荷物に移る危険性もあるだろう。



確かに…。取引先にも確認してみますね。またお電話します!



おう、受けてはやりたいんだ。頑張って調べて来いよ。
冷凍倉庫補確保せよ!説得大作戦



もしもし、クマさんですか?ドリアンの品質管理について、確認が取れました。
・貨物の写真
・梱包状態の説明
・真空パック構造
・ヤードでの開封確認(匂いなし)
・温度ログデータ
現地ヤードで開封確認を行いましたが、匂いは確認されませんでした。気密性も保たれています。。





おお、よく確認してきたなぁ。…ここまで管理できているなら、受け入れよう。任せとけ!俺たちも、しっかりと守るよ!



よかったぁ!ありがとうございます!



さすが、クマさん、頼りになるなぁ。
まとめ



輸入って、通関だけじゃないんですね。



うむ。あらゆる方面から、安全管理、リスクヘッジが必要。そのためのデータや説明がものを言う。
📦「冷凍ドリアン輸入」から学ぶこと
- 冷凍果物も食品衛生法の対象
- 残留農薬・添加物・微生物基準の確認
- −18℃以下の温度管理と記録
- 匂いの強い製品は、ほかの貨物に匂いが映らないよう対策が必要



今回もよい勉強ができたのぉ。「臭い」案件も、「経験」という芳醇な香りになる。頑張っておくれ。っていうのは、ちょっと臭かったかな?



いえいえ、オシャレ度がプンプンします!ありがとうございました!
難しい案件も、一つ一つ紐解いていけば、解決できることがあります。そのために、よい物流パートナーや通関業者との繋がりが重要。
困ったことがあれば、相広物流にご相談ください。
記事管理No.: 038-01-260331








